私たちは、宮城県立の高校・特別支援学校に勤める職員の組合です。
私たちは、「日本国憲法」と「子どもの権利条約」に基づく教育をめざし、職員の権利・給与の拡充、教育実践の交流などを求めて、日夜がんばっています!
「教え子を再び戦場に送るな!」が合言葉です!
あなたも、宮城高教組に加入して一緒に活動しませんか?
宮城県高等学校・障害児学校教職員組合
〒981-8560
仙台市青葉区柏木1丁目2-45
フォレスト仙台ビル3階
Tel (022) 234-1335
Fax (022) 273-1767
2019年6月、県教委が退職金の金額を誤って過少に計算したまま支給していた事実が明らかになりました。
過去に特別支援学校(特別支援学級を含む)に勤務していた経歴があって、その当時の給与額が退職時の給与額より高かった場合には、退職条例により、退職金額は(特別支援学校・学級勤務当時の)高いほうの給与額を基礎として計算しなければならないところ、県教委はその通りに計算せず支給額が過少になっていたのです。
県教委が控訴を断念、勝利判決が確定!
2021年10月6日、県教委は代理人弁護士を通じて控訴を断念することを原告側に連絡してきました。
勝利判決が確定し、原告たちに退職金の不足分と遅延損害金と弁護士費用が支払われることになりました。
仙台地裁が原告全面勝利の判決!
2021年9月27日(月)午後、仙台地方裁判所で判決がありました。
原告が求めていた、追加支給に加えて年5分換算の遅延損害金と弁護士費用の支払いについて、被告宮城県に支払いを命ずる判決が出されました。
高教組は、この判決を受けて、「県教委の原告らや教職員組合への不誠実な対応が断罪されたものであり、社会常識上当然の判決である。県教委はこの間の私たち原告、教職員組合への対応を真摯に反省し、誤りが起きた原因を解明し、今後二度とこのような誤りを起こさないよう対策を講じるべきである」などとする声明を発表するとともに、県教委に対して控訴しないように強く要求しました。
県教委が控訴を断念し、この判決が確定するよう、高教組は今後も運動を継続していきます。
この問題について、遅延損害金の追給を求める裁判が提訴されました。現在も審理が続いています。
主な争点をめぐる原告(退職者)と被告(県)の主張を下記の整理表にまとめていますので、ご覧ください。
この問題について、2020年7月、高教組は宮教組と連名で下記の声明を発表しました。
遅延損害金を求める訴訟についての問合せ先は下記の通りです。
TEL 022-234-1335
FAX 022-273-1767
メール miyagi-kokyoso@mb7.seikyou.ne.jp
県教委による「退職手当の算定誤りに係る該当者への対応」について
宮教組・高教組(声明)
2020 年7 月2 日、宮城県教育委員会(以下、県教委)は、2007~13 年度(H19~25 年度)に退職した599 人に対し、本来支給すべきであった退職手当の不足額を和解金として全額支払う用意があることを明らかにした。県教委が、自らの過失を認め、方針を転換して該当者全員に対し、不足分全額を支給するとしたことは当然であり、私たち教職員組合の要求が反映されたものである。
私たちがこの問題を知ったのは、2019 年7 月、退職した元組合員からの「過年度分の退職者へ退職手当が追加支給される旨の連絡文書が宮城県教育委員会から届いた。」との情報提供からである。
何事かと思い、県教委福利課に説明を求めたところ、7 月26 日に至り、退職手当条例の見落としにより、本来の支給額よりも少ない額を支給する誤りを犯していたことが判明した。
私たち宮教組、高教組は、この問題が明らかになってから、対象者全員への差額の支給と遅延損害金の支払い、責任ある立場からの謝罪と再発防止に向けた取組の明示を強く求め、この1年間交渉を重ねてきた。
その中で明らかになったのは、県教委の極めて不誠実な対応であった。
県教委は退職金の支給ミスが発覚すると、主に地方自治法と労働基準法を根拠に、時効にかからない退職者には不足額を支給するが、それ以前の退職者には法的根拠がないために追加支給はできないとした。
「時効の5 年」の起算点を「退職手当支給日の翌日」とする県教委の主張に対し、私たちは、損害賠償の請求の場合、民法724 条により、起算点は損害の事実を知った時、つまり、県教委の算定の誤りを知った時点であると主張してきた。
県教委は、自らの誤りを改めることなく、該当者への不足額の支給をかたくなに拒み続け、不足額を知らせることもせず、「時効により支給できない」旨の文書を2020 年2 月末に送りつけた。文書を受け取った当該者から怒りがわき上がり、教職員組合はもちろん、県教委にも問い合わせが相次いだ。
私たちは県教委の不誠実な対応に対し訴訟の準備を始めていた。本来支給すべき退職金を自らの過失で10 年も気づかず放置してきたのであれば、不足額に対し一定の遅延損害金を上乗せして支払うのが社会的常識である。
しかし、県教委は自らの責任と、その法的問題点を曖昧にしたまま、遅延損害金を付さない「和解金」という形で面目を保とうとしている。
この問題に対する県・県教委の対応は該当する退職者はもちろん、多くの県民の行政に対する信頼を損なうこととなった。知事・教育長は、全ての該当者に早急に退職手当未払い額相当分に遅延損害金を加え和解金として支払うべきである。
宮教組及び高教組は、引き続き、退職教員の権利を守るために支援を継続する。
2020 年7 月16 日
宮城県教職員組合
宮城県高等学校障害児学校教職員組合
【2020年3月8日掲載記事】
過少支給の被害者は宮城県で384人も!(仙台市はなお調査中)
高教組は、2019年夏から2020年春にかけて、「退職金が過少に支給されていた被害者全員に対して、不足額を明記した文書を出して謝罪し、不足分の追加支給とともに遅延損害金も併せて支給する」よう求めて、県教委と交渉を重ねました。
これに対して県教委は、労基法が定める「5年の時効」にかからない(2014年度~2018年度の)退職者594人に対しては順次追加支給するとし(総額約3億6000万円=一人平均で約50万円)、2018年度退職者85人には既に追加支給を行っています(総額2600万円)。ただし遅延損害金(利息)は含まれていません。臨時講師の退職金に間違いのあった埼玉県では遅延損害金も含めて追加支給したのとは対照的です。
しかし「5年の時効」にかかる(2007年度~2013年度の)退職者384人(総額1億8973万円)に対しては、県教委はA4判1枚の「お詫びの文書」を送り、個々の不足額はまったく示さず、ただ「〇〇様の本来支給すべき額と既に支給した額の差額については、労働基準法の規定により退職手当の時効が成立しているため、追給することができなくなりました。誠に申し訳ございませんでした。今後はチェック体制を徹底するなど、このようなことを繰り返すことのないよう万全を期してまいります」と他人事のように述べただけです。最も金額の大きい人では200万円にもなります。200万円も足りなかった人にも不足金額を具体的に示さず、時効を理由に「誠に申し訳ありませんでした」の一言で済ませるとは、ひどい話ではないでしょうか。県教委の手紙を受け取った退職者たちの怒りの電話やメールが高教組に殺到しています。
全額支給請求訴訟を提起します。原告団に加わる退職者を募集します。
高教組は、顧問弁護団とも協議した結果、県教委の「時効を理由に追給しない」との主張は受け入れられないと考えています。県教委側の計算ミスが原因で退職金が満額もらえなかったのは県教委による不法行為であり、不足額の追給を求めるのは法的には損害賠償を請求することなので、不足があることを知ったときから5年間は時効にかからないと考えています。
それゆえ高教組は、2007年度~2013年度の退職者で過少の退職金を支給され、損害を受けた方々を支援し、県教委に損害賠償請求をする準備を進めていきます。退職金の全額支給を求める退職者の皆さんは、急ぎ高教組書記局までご連絡ください。
TEL 022-234-1335
FAX 022-273-1767
メール miyagi-kokyoso@mb7.seikyou.ne.jp (下記のメールフォームからも送信できます)
※メールフォームは削除しました。
【2019年10月9日掲載記事】
2019年6月、県教委が退職金の金額を誤って過少に計算したまま支給していた事実が明らかになりました。
過去に特別支援学校(特別支援学級を含む)に勤務していた経歴があって、その当時の給与額が退職時の給与額より高かった場合には、退職条例により、退職金額は(特別支援学校・学級勤務当時の)高いほうの給与額を基礎として計算しなければならないところ、県教委はその通りに計算せず支給額が過少になっていたのです。
県教委は、退職金の過少支給は2007年度~2018年度までの12年間にわたって続いていたことを認めたものの、「時効」を理由に5年前(2014年度)の退職者までしか追加支給しない方針です。しかし高教組は、全ての対象者に遅延損害金も含めて追加支給するよう求めています。